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東急不動産・御堂岡啓昭・吉野健太郎



東急不動産工作員のネット告発潰し


インターネットは効果的なプロモーションの手段になるが、ネット告発という脅威も存在する。以下は「企業告発者から企業防衛して、企業からお金をもらう仕事をする」と自称する東急不動産工作員の手口である。

企業などからのネット告発潰しの依頼は多いが、名誉毀損など違法性のある案件は意外と少ない。告発内容には真実が含まれており、要するに都合の悪い告発を潰したいという依頼が大半である。これらはプロバイダ責任制限法などの法的手段は不向きである。

そのような依頼を遂行する際の東急不動産工作員の手口はネット告発者の個人攻撃である。コメント欄や匿名掲示板などでネット告発者を徹底的に扱き下ろす。執拗に相手を攻撃することで相手を精神的に参らせ、インターネットを見たくないという気分にさせる。

政治家や大企業などを堂々と告発する告発者に対して、タフという印象を抱くかもしれない。しかし、多くの告発者は虐げられ、追い詰められ、やむにやまれぬ気持ちで告発している。言わば告発者には告発しか選択肢がない。だから告発者の攻撃耐性が強いとは限らない。

むしろ告発者の攻撃耐性は意外と弱い傾向がある。これには2つの理由がある。

第一に告発者は正義の人である。これまで正しいことをしてきており、自分が攻撃されることには慣れていない。

第二に告発者になるような人物は不正に敏感で感受性が強い傾向がある。それは傷つきやすいということである。

以上の理由から告発者は個人攻撃に対して意外な脆さを見せることも多い。ネット告発者ではないが、小泉純一郎首相(当時)への追及で名を馳せた辻元清美衆院議員が秘書給与流用疑惑で見せた脆さと共通する。マスメディアに取り上げられたネット告発の多くも、注目された後は閉鎖している。これも告発者の意外な脆さが一因である。

このように告発潰しにおいて告発者攻撃は有効な手段である。告発者攻撃の理由は何でもいい。理由は見つけ出すこともできる。一般的な告発者のプロファイルは正義感の強い人物である。特定の問題に対する告発が出発点でも、長らくネットで活動していれば、それ以外の不正にも発言するようになる。そこに隙が生まれやすい。

何故ならば自分が告発してきた問題に比べれば相対的に勉強不足であることは否定できないからである。故に揚げ足取りができる可能性が高い。そこを攻撃する。一点突破で執拗に連呼し、疲弊させる。これは告発者の関心を本来の告発(依頼者が都合の悪いと考えている内容)からそらすことにもなり、一石二鳥である。

並行して告発者を孤立させる印象操作を行う。告発者を「アカ」「在日」「過激派」などとラベリングする。本来ならば、せいぜい賢明な穏健中道派の告発者を、東急不動産工作員が希望する姿、即ち並外れた左派の権化に見せかける。

これは伝統的な手法のネット版である。ネット以前から日本の権力側は社会運動や市民運動に取り組む人々をラベリングすることで大衆との分断を図ってきた。最近でも熊本哲之・世田谷区長が2009年11月25日に世田谷区議会で「(二子玉川東地区再開発に)反対の方は共産党に煽られた一部の住民だと私は理解しています」と答弁し、問題となった(林田力『二子玉川ライズ反対運動』マイブックル、2010年、78頁)。

告発者攻撃には自作自演が威力を発揮する。自作自演で多数人が批判しているように見せかける。まっとうな批判者に加えて、常軌を逸した狂犬的な批判者を登場させる。告発者を口汚く罵る狂犬がネチズンから支持されることは決してない。

しかし、告発者に悪印象を与えることはできる。また、告発者が狂犬と同じレベルまで墜ちれば、それも批判材料になる。たとえ狂犬を論破できても、狂犬と議論したということ自体が告発者の評判を貶めてしまう。

管見は市民メディアのコメント欄を否定的に評価する(林田力「市民メディアはコメント欄否定の先にある」PJニュース2010年8月10日)。コメント欄の大きな弊害は上記のようなネット工作に悪用される危険があることである。

東急不動産工作員は告発者の情報を収集することもある。この時にはハニーポットを用意する。ハニーポットとは蜜の入った壷のことで、セキュリティ用語では侵入者への囮となるシステムを指す。ネット告発潰しの世界では告発者をおびき寄せる囮告発サイトである。

ある告発者がA社を告発しており、東急不動産工作員がA社から告発者の情報収集を依頼されたとする。その場合、プランナーはA社告発サイトを立ち上げる。告発者がサイトにアクセスすれば、告発者のIPアドレスや使用ブラウザなどを取得できる。同じA社を告発するサイト管理人としてコンタクトし、信用されれば告発者の個人的な情報も入手できる。

管見は日頃から告発者同士が連携すべきとの考えであるが、この話を聞いて恐ろしくなった。一方で疑心暗鬼に陥らせ、告発者同士の連帯を妨げることも告発者潰しの一手法である。


東急不動産(金指潔社長)ソリューション営業本部係長・高田知弘容疑者(逮捕当時36歳)が顧客女性に嫌がらせ電話を繰り返したとして2010年8月18日に逮捕された。高田容疑者は2009年12月から2010年6月に取引相手であったホテル運営会社社長の携帯電話に番号非通知設定で、嫌がらせ電話を繰り返した。嫌がらせ電話は、ほとんどが無言電話であったが、「壊れろ、壊れろ」という呻き声で女性を畏怖させたこともあったとされる。

林田力『東急不動産だまし売り裁判』

東急不動産消費者契約法違反訴訟を描くノンフィクション

 林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』(ロゴス社)は東急不動産(販売代理・東急リバブル)から不利益事実を隠して問題物件をだまし売りされた消費者(=原告・林田力)が消費者契約法に基づき売買契約を取り消し、裁判(東急不動産消費者契約法違反訴訟、東京地裁平成18年8月30日判決、平成17年(ワ)3018号)で売買代金を取り戻した闘いの記録。

 裁判における当事者と裁判官の緊迫するやり取りを丹念に再現。個人が不誠実な大企業を相手に闘うドラマがある!

 裁判と並行して明らかになった耐震強度偽装事件の余波や欠陥施工、管理会社・東急コミュニティーの杜撰な管理にも言及し、深刻度を増すマンション問題の現実を明らかにする。東急不動産のために働いた地上げ屋(近隣対策屋、東急不動産工作員)が暗躍し、住環境を破壊する高層マンション建築紛争と共通するマンション建設の闇に触れる。

林田力『東急不動産だまし売り裁判購入編』

 林田力『東急不動産だまし売り裁判購入編』は東急不動産(販売代理・東急リバブル)のマンションだまし売りの実態を物語るノンフィクションである。

 この裁判の経過は林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』(ロゴス社、2009年)で明らかにした。『東急不動産だまし売り裁判』はタイトルの通り、裁判をテーマとした書籍であり、提訴後の出来事を対象とする。問題物件の購入に至った経緯や問題発覚後の東急リバブル・東急不動産の不誠実な対応(これが両社への悪印象を決定的にした)には触れていない。その点を知りたいとの声が読者から少なくなかった。

 そこで『東急不動産だまし売り裁判購入編』では購入からマンションだまし売り発覚までの経緯を明らかにした。被害実態を理解できるように東急不動産マンションの写真も掲載した。また、東急不動産だまし売り被害経験を踏まえた住宅購入ポイントをまとめた。

林田力『二子玉川ライズ反対運動1』

林田力『二子玉川ライズ反対運動』(The Opposition Movement Against FUTAKOTAMAGAWA Rise)は二子玉川東地区再開発(二子玉川ライズ)に対する住民運動を記録したノンフィクションのシリーズである。東京都世田谷区の二子玉川(ニコタマ)では街壊しが進行中である。「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」や「二子玉川ライズ オフィス」など東急電鉄・東急不動産ら東急グループの営利目的の再開発によって、二子玉川の貴重な自然と近隣住民の住環境が破壊されている。
自然と住環境を守るために住民運動側は住民集会や裁判、議会への陳情など様々な活動に取り組んでいる。『二子玉川ライズ反対運動1』では「にこたまの環境を守る会」「二子玉川東地区まちづくり協議会」ら住民団体の活動の一端を紹介する。
また、同じく二子玉川で起きている住民運動である多摩川暫定堤防や三菱地所玉川一丁目マンションへの反対運動についても触れた。『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』の著者である林田力が東京都に提出した二子玉川東第二地区市街地再開発事業計画(案)への意見書及び口頭意見陳述原稿も収録した。

林田力『二子玉川ライズ反対運動2』

林田力『二子玉川ライズ反対運動』(Opposition Movement Against FUTAKOTAMAGAWA Rise)は二子玉川東地区再開発(二子玉川ライズ)の住環境破壊の実態や反対住民運動を記録したノンフィクションのシリーズである。
『二子玉川ライズ反対運動2』は最初に二子玉川ライズがダメな理由を明らかにする。続いて裁判や集会など二子玉川ライズ反対運動の活動を述べる。二子玉川ライズ住民訴訟では実質和解という画期的な解決となった。パブリックコメントや新しいせたがやをめざす会など世田谷区政の動き、二子玉川ライズと同じく世田谷区の抱える開発問題である下北沢問題にも言及した。『二子玉川ライズ反対運動2』(Kindle)は『二子玉川ライズ反対運動2』(マイブックル)を全面的に再構成したものである。

林田力『二子玉川ライズ反対運動3』

林田力『二子玉川ライズ反対運動3』は二子玉川ライズ行政訴訟や二子玉川ライズ情報公開問題を明らかにする。続いて二子玉川ライズ問題に対する様々な観点からのオピニオンを掲載する。二子玉川ライズと東京スカイツリーや中野駅周辺再開発、海のピラミッド(熊本県)などの開発事業と共通する弊害を論じている。
その次は二子玉川ライズのビル風問題である。住民と世田谷区の緊迫感ある協議内容を収録している。さらに世田谷区議会を揺るがしたスキャンダル「二子玉川デジタル・コンテンツ問題」も記載する。『二子玉川ライズ反対運動3』(Kindle)は『二子玉川ライズ反対運動3』(マイブックル)を全面的に再構成したものである。

林田力『二子玉川ライズ反対運動5』

林田力『二子玉川ライズ反対運動5』(Opposition Movement Against FUTAKOTAMAGAWA Rise 5)は東京都世田谷区の二子玉川東地区市街地再開発(二子玉川ライズ)の問題を取り上げたノンフィクションの5作目である。『二子玉川ライズ反対運動5』では二子玉川ライズの弊害を再構成する。二子玉川ライズ2期事業控訴審や二子玉川ライズ2期事業に対する不服審査請求、住民と世田谷区の風害対策協議などを取り上げる。資料として二子玉川ライズ行政訴訟の裁判文書も収録した。

林田力『二子玉川ライズ住民訴訟 二子玉川ライズ反対運動6』

林田力『二子玉川ライズ住民訴訟 二子玉川ライズ反対運動6』(Residents' Lawsuit Against FUTAKOTAMAGAWA Rise; Opposition Movement Against FUTAKOTAMAGAWA Rise 6)は二子玉川ライズ住民訴訟にフォーカスした書籍である。二子玉川ライズ住民訴訟は東京都世田谷区の住民らが二子玉川東地区再開発(二子玉川ライズ)への公金支出差し止めを求めて世田谷区長を提訴した裁判である。

林田力『東急大井町線高架下立ち退き』

林田力『東急大井町線高架下立ち退き』(Driving out Inhabitants under the Elevated Railway of Tokyu Oimachi Line)は東急電鉄による東急大井町線高架下住民追い出し問題を取り上げたノンフィクションである。東急電鉄は東急大井町線高架下(ガード下)住民に一方的な立ち退きを要求している。Tokyu Corp. is driving out inhabitants and tenants under the elevated railway of Tokyu Oimachi Line.

林田力『二子玉川ライズ反対運動7』

林田力『二子玉川ライズ反対運動7』は2013年の二子玉川の環境を守る会総会や世田谷区予算で二子玉川ライズ補助金を支出することの問題点などを報告する。二子玉川ライズでのAV撮影という毛色の変わった住環境破壊の実態も取り上げた。各地のマンション建設反対運動についても紹介する。

林田力『東急コミュニティー解約記』

 林田力『東急コミュニティー解約記』(パブ―)はマンションの管理会社を変更し、管理委託費を大幅に削減した事例の記録である。東急不動産が分譲したマンション・アルス東陽町(東京都江東区)では管理会社を独立系の会社に変更した結果、管理委託費を年間約120万円も削減でき、変更から1年後には一般会計の余剰金を修繕積立金会計に繰り入れるまでになった。

 林田力はアルス301号室の区分所有者であった。物件引渡し後に不利益事実不告知が判明したため、売買契約を取り消し、裁判で売買代金を取り戻した(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社)。売買代金を取り戻すまでは居住しており、管理組合理事長も務め、管理会社変更までの経緯にも関係していた。

 アルスでは売主・東急不動産の指定により、分譲当初から東急不動産の子会社の東急コミュニティー(東京都世田谷区)に管理を委託していた。管理委託費等は東急コミュニティーの言い値で決められている状況であった。しかし東急コミュニティーの杜撰な管理が次々と明らかになり、管理会社変更の機運が高まった。